子供に金銭教育が必要な第2番目の理由は、子供が大人になった時、お金を目的とした人生を歩まないためです。
世の中の大人の多くが、お金を目的に生きています。
「お金は大事ではない」「お金に関心を持てば強欲になり、お金に振り回される人生になる」と言う人ほど、実はお金を目的に生きています。
そして本人はそのことに気づかないのです。
「清貧が良い」と考えている人の多くは、お金のために働いています。
「お金は大事ではない」とお金に向き合わない人の多くは、お金に困っていて、いつもお金のことを考えています。
いつもお金のことが頭を離れません。
多くの人が誤解していることですが、あるビジネスによって社会に貢献することを使命として生きている人は、お金のことを考える時間は、一日のうちほとんどないのです。
お金に関心のない人は、お金に困り、四六時中お金のことを考え、お金を目的に働きます。
つまり、お金が目的の人生です。
しかし、お金に正しい関心をもつ人は、自分のためのお金には困らず、お金そのもののことを考える時間が減り、お金を目的としてではなく自分と他者を幸せにするために働きます。
もちろんお金について真剣に考えますが、それは欲望や羨望のまなざしでお金を見るのではなく、有用な道具としてお金を見ます。
子供が将来、いつも他人の財布の中を気にしたり、少しでも多くのお金を得ようと「お金が基準の人生」を生きたりしないために、金銭教育は必要です。
カテゴリ: 金銭教育
[金銭教育]子供に金銭教育が必要な理由(1)
しかし、なぜ金
金銭教育が必要な理由、はっきり書きますね。
1つ目は、子供が大人になった時、自分と金銭的な価値
金銭
無意識に、自分と同じ金銭的価値観を持つ人を選び、結婚
お金は一番大事なことではない、と言う方がよくいますが
お金の使い方と時間の使い方は、その
その人がどんな人か知りた
子供に幸せな結婚をしてほしいと願っているなら、子供に
それをしないことは、親が子供の幸せを願
少し厳しいことを書きましたが、それほど金銭教育は重要
[お金の義務教育―大人]自立を支援するサービスか、依存させるサービスか
「自立」の反対は「依存」です。
「自立と依存」という視点で世界をみると、いろいろな事柄の本質が見えてきます。
「自立と依存」は現象と構造における本質の1つです。
本質的に、開発支援もそうですし、教育も、政治も、宗教も、ビジネスにもまったく同じ現象と構造があります。
教育も政治もわかりやすいですが、ビジネスはもっとわかりやすいです。
依存させることで継続的に利益を拡大するビジネスと、自立を促すことで、継続的に利益が拡大していくビジネスがあります。
依存戦略は目先の利益、自立戦略はより遠く、大きく、広い利益を志向していると言えます。
自立戦略は、利益をもたらすだけでなく、従業員のやる気も引き起こし、社会的にも貢献し、価値観の変革というビジネスの本質的な役割も果たします。
依存は、広く社会のすみずみにまで浸透してしまっているので、多くの人たちはもう何が依存か見抜くことができなくなっています。
わかりやすい例はたばこです。
そして、パチンコなどのギャンブルです。
自分でも意識できない軽い依存症を発症してしまう一部のファストフードや一部のお菓子もそうです(一部には素晴らしいお菓子ビジネスもあります)。
そして一部の医療ビジネスもそうです(中には素晴らしい医療ビジネスもあります)。
一部の製薬ビジネスもそうです(中には素晴らしい製薬ビジネスもあります)。
個人レベルでは善意や使命感でやっていることも、依存させることで利益を上げる構造になっている場合も多いです。
世界の構造はフラクタル(相似性があること)だと言いますが、国家レベルでも同じ現象がみられます。
たとえば一部の超大国は、他国を依存させることで自国の国益増大をはかり続けてきた国です。
ビジネスでは、リピーターを増やすことが成功の鍵だと言われますが、依存させて縛りつけリピーターを増やす方法と、自立させて喜んでもらい自発的にリピーターになってもらうという2種類ビジネスモデルがあります。
投資・トレードの世界でも同じなのですね。
ある種の売買サインや相場観、手法に依存させる方法があります。
それがなくなったら自分で判断できなくなるので、ずっと利用してもらえます。
事業者側が上位に立ち、顧客が下位に置かれるという構造です。
顧客は、そのサービスがなくなると困るので、事業者に依存することになります。
もしサービスに不満があれば、「もうあなたとは契約の更新はしない」と言い渡して、他のサービスに乗り換えればいいだけなのですが、依存しているので乗り換えることもできません。
そのサービスが、私たちの投資やトレード人生を、一生面倒みてくれるのなら構わないのですが、途中でなくなったりすると、私たちは路頭に迷うことになってしまいます。
だから、事業者にとって私たちは美味しいお客さんであるだけです。
スイスの老舗のプライベートバンクのように、顧客の家族に何代にもわたって仕え続ける事業もあります。
これは、依存ではなく、信頼関係であり、顧客は他のプライベートバンクに乗り換えようと思ったら乗り換えることもできるが、自発的に依頼しているという関係です。
自分で相場を判断する必要のない人もいます。
相場に心もエネルギーも使いたくない、ただ自分の資産を防衛できて、利益につながればいいという人もいます。
そういう人は、自分で相場を判断してトレードする必要はありません。
でもその場合も、事業者の言いなりになるのではなく、誰の投資助言を聞くのか、自分で決めることが重要です。
最終責任は自分で持ちながら、主体的にサービスを利用するという、自立性があります。
あるシステムを検討するとき、依存させることでマーケットを大きくし、その人(会社)が継続的に利益を獲得しようとすることだけを考えたシステムなのか、自立を促して協力し合える仲間を増やしていき、共に富を獲得していくことを志向するシステムなのか、という視点でみるとわかりやすいです。
[お金の義務教育―子ども]子どもとお金の話をしてください
日本では、FXで失敗してお金を失う人も多いです。
こんなに安全な運用手段はないくらいなのに、なぜなのでしょう。
「FXなんてあるから悪い、個人が外国為替市場に参加するのは禁止すればよい」という識者もいるようですが…。
でもこれでは、「てつぼう事故」が日本のどこかで起これば、各自治体がいっせいに公園からてつぼうを撤去する発想と同じです。
日本では、「お金についての教育」が十分になされていないためだと私は考えています。
FXに限らず、株式投資や不動産投資などの投資話に吟味せず親しい人から誘われただけで乗ってしまう人が多いこと。
オレオレ詐欺など振り込め詐欺が、世界に類をみないほど日本には多いこと。
遺産相続などのトラブルで家族関係を破壊してしまう状況に、日本人はなすすべを持たないこと。
これらすべての現象が、お金の教育の決定的欠如からくるものだと私は思います。
日本人のなかには、「お金は汚いもの」「お金儲けなんていやしい」「清貧がよい」「お金はいちばん大切なものではない」「金持ちは強欲だ」「お金の話をするのは恥ずかしい」という意識が強くあります。
お金に対してネガティブなので、ことさら口に出して話すことをしないのです。
子どもが親子の会話のなかでお金を話題にしようものなら、「子どもがそんなこと考えるものじゃないの!」「お金の心配なんてしないで、勉強していればいいの!」「ちゃんと働けばお金に困ることはないよ」…なんて「決め言葉」で子どもがそれ以上お金に興味をもつのを遮ってしまいます。
日本の親は、子どもとお金の話をするのに慣れていないです。
でも、大切なことです。
お金の話は、決して汚いものでも、いやしいものでも、恥ずかしいものでもありません。
子どもの頃親がお金の話を一切してくれなかったばかりに、お金についての正しい考え方、使い方、管理の仕方、そして投資の仕方が分からず、破たんしてしまう大人がいかに多いことでしょう。
どうか、子どもとお金の話を積極的にしてください。
人の価値観や人生観は、2つのものをどう使うかによって決まると言います。
それは、「時間」と「お金」です。
時間とお金をどう使うかで、その人がどんな人か、判断できるのです。
お金は時間とともに、最も大切なもののひとつです。